物語の中なら
(……ピーターパン……)
今でも迎えに来てくれるのかな、とシロエが視線を落とす本。
Eー1077の夜の個室で、ベッドの端に腰を下ろして。
遠くなってしまった故郷の星から、一つだけ持って来られた宝物。
幼い頃から大事にして来た、ピーターパンの物語。
(いい子の所には、ピーターパンが迎えに来てくれて…)
ネバーランドに行けるけれども、自分は「大人」になってしまった。
厳密に言えば、まだ大人ではないけれど。
このステーションを卒業するまでは、大人への準備段階だけれど。
(…でも、ぼくの子供時代の記憶は…)
成人検査で機械に奪い去られて、曖昧になってしまっている。
大好きだった両親の顔も、故郷の家も、すっかりおぼろになって、ぼやけて。
(そんな風になってしまっているんじゃあ…)
もう子供とは呼べないだろうし、大人の世界の仲間入りも近い。
ピーターパンは、迎えに来てはくれないだろう。
「助けてよ」という悲鳴が届けば、来てくれるかもしれないけれど。
子供時代を忘れたことが辛くて、帰りたいと願って泣き叫ぶ声が。
(……だけど、本物の子供じゃないから……)
きっと後回しになっちゃうんだ、と零れる溜息。
ネバーランドに相応しい子は、他に大勢いるだろうから。
その子供たちを迎えに行くのが、ピーターパンの役目だから。
(…この本の中に…)
入ってしまえたらいいんだけどな、と本の表紙をじっと見詰めた。
夜空を翔けるピーターパンと、子供たちの姿が描かれた表紙。
(この本の中で、生きていたなら…)
成人検査などというものは無くて、ただ幸せに子供でいられた。
ピーターパンが迎えに来るのを、毎晩、待っていられる子供。
(…ピーターパンが来てくれなくても…)
此処よりは自由な世界なんだよ、と確信はある。
本に描かれた世界の中には、機械の支配は無いのだから。
この本の中の住人だったら、幸せに生きてゆけたと思う。
ピーターパンが来てくれなくても、とても貧しい暮らしぶりでも。
今の世界とは全く違って、不衛生で、貧富の差が激しくても。
(…ずっと昔はそうだった、って…)
歴史の授業で教わるけれども、そうだった時代を不幸だとは、けして思いはしない。
子供が子供でいられる世界で、人間らしく生きられた世界。
其処へ自分も行けるのだったら、迷うことなく飛び込んでゆける。
ピーターパンの本の世界へ。
どうせ今では、両親も家も失くしてしまって、一人だから。
同じ一人で生きてゆくなら、自由な世界の方がいいから。
(…本の中でも、ぼくは少しも…)
かまわないんだ、と考える内に、頭を掠めていったこと。
ごく他愛ないように思えたけれども、たちまち心に広がった「それ」。
(……ぼくの人生……)
それも「物語」だったなら、と。
何処かの誰かが書いている本で、「セキ・レイ・シロエ」の物語。
こうして「考えている」瞬間だって、誰かがペンで綴ってゆくもの。
(…それを大勢の人間が読んで…)
今も眺めているかもしれない。
これからシロエはどうなってゆくか、どんな人生を生きてゆくのかと。
(…次のページをめくったら…)
物語の舞台はガラリと変わって、此処を卒業した後なのだろうか。
メンバーズ・エリートの一人に選ばれ、任務で宇宙を駆け回る「シロエ」。
どんどんページを読み進めたなら、最後は機械が支配する世界を…。
(破壊しちゃって、失くした記憶を取り戻して…)
意気揚々と故郷に帰る「シロエ」が、生き生きと描かれているかもしれない。
家に帰って、「ただいま!」と両親に抱き付く姿が。
子供時代と全く同じに、家族で食卓を囲むのも。
(…めでたし、めでたし、って…)
ハッピーエンドの世界だよね、と大きく頷く。
この人生が「物語」ならば、そんな具合に終わる筈だよ、と。
(…ホントに、ぼくの人生が…)
誰かが綴る物語ならば、早く最後まで書き終えて欲しい。
読んでいる人も、急いで最後のページまで。
そうすれば、ハッピーエンドだから。
苦痛でしかない今の人生、それを少しでも早く駆け抜け、結末を迎えられるよう。
(…そうだよね…)
早く終わってくれればいいな、と心から思う。
「めでたし、めでたし」で終わった後には、ただ幸せが待っているから。
大好きな両親の許に戻って、いつまでも幸せに暮らせるのだから。
(……ホントにそうなら、うんと幸せなんだけど……)
今の暮らしは見世物でもね、と考える。
読者をハラハラさせるためにと、作者が仕掛けた色々な見せ場。
それが成人検査だったり、記憶を消されて苦しむ今の日々だったり、と。
誰もが「シロエ」に同情するよう、次から次へと襲い掛かって来る不幸。
あの「キース」だって、登場人物なのだから…。
(…ぼくを不幸に陥れるために…)
作者が作った、悪役の一人。
そうだと思えば、「仕方ないや」と納得出来る。
「キース」にイライラさせられるのも、機械の申し子のような人間なのも。
主人公の「シロエ」を苦しめるために、作者が作り出したのだから。
(…あいつが嫌な奴だから…)
「シロエ」の不幸が引き立つわけで、「いい奴」では全く話にならない。
物語に出て来る悪役でライバル、だからこそ読者は手に汗を握る。
「シロエ」と「キース」の熾烈な争い、その戦いの行方は、と。
きっと「シロエ」が勝つのだけれども、そう簡単には勝てないだろう、と。
(…成人検査も、マザー・イライザも、SD体制も…)
何もかも作者が作った虚構で、物語の中に描かれた出来事。
それを読んでいる読者の世界は、SD体制などとは全く無縁で。
もしかしたら、地球は滅びていなくて、青く美しいままかもしれない。
遠い未来の世界を描いた、いわゆるSF小説で。
遥か昔から、人間はそういう物語を書き、大勢の人が読んだのだから。
そうかもしれない、と考えたら楽になった気がする。
「これは物語の中なんだ」と。
全ては本の中の世界で、「セキ・レイ・シロエ」は、その主人公。
だから苦しみ、酷い目に遭う。
そうでなければ、リアルに描き出せないから。
機械に支配される苦痛を、読者に訴え掛けるためにと、作者が紡ぎ出す様々なこと。
成人検査も、マザー・イライザも、忌まわしいSD体制だって。
(…何もかも全部、作り話で…)
ドラマティックに展開するよう、競争相手の「キース」も登場させて。
そうだというなら、我慢も出来る。
主人公なら耐えるべきだし、耐えた御褒美は必ず貰える。
ストーリーが完結した暁には、「めでたし、めでたし」な結末になって。
「シロエ」は無事に故郷へ帰れて、過去の記憶も取り戻せて。
(…それでこそだよね…)
こんな人生、作り話だからこそなんだ、と自分で自分を慰めてみる。
誰かが書いたSF小説、その中で今は苦しいだけ。
いつか、ハッピーエンドが来るまで。
今を耐え抜いて、物語の最後まで生き抜くまでは。
(…そういうことなら、仕方ないかな)
「シロエ」が不幸であればあるほど、ハッピーエンドなラストが生きる。
どんな不幸も、今の苦痛も、物語を彩るスパイスの内。
不幸のどん底に突き落とされても、それがスパイスなら構わない。
作者が読者を楽しませようと、せっせと振りかけるスパイスならば。
(……スパイスを効かせ過ぎだ、って……)
時には文句も出そうだけれども、そう言ってくれるような読者も必要。
「シロエ」に肩入れしているからこそ、そんな言葉が出るのだから。
身近に感じてくれているから、「シロエ」の不幸に我慢出来ない、熱烈な読者。
きっと、そういう人だっている。
これほど追い詰められてしまって、今も苦しくて堪らないから。
「苦しむシロエが可哀想だ」と、同情してくれる読者だって、きっと。
(…ぼくの物語が完結するまで…)
見守っていてくれる人が大勢、そう考えると生きる勇気も湧いて来る。
どれほど辛くて苦しかろうとも、ラストまでの道が長くて険しい人生でも。
「キース」が嫌いで堪らなくても、今の世界が大嫌いでも。
(……頑張らなくちゃね……)
もしかしたら、と希望の光が見えてくるよう。
この人生が本の中なら、作者の考え方次第。
SD体制を破壊するために、生き抜くしかないと「シロエ」は思っているけれど…。
(…ピーターパンの本が大好きで、ネバーランドに行きたいのも、ぼくで…)
作者は充分、承知なのだし、全てが一変するかもしれない。
この牢獄から、一転してネバーランドへと。
作者には、それが出来るから。
幼い頃から「シロエ」が焦がれた、ネバーランドへ旅立たせること。
たった一行、こう書くだけで。
「その時、奇跡が起こりました」と。
苦痛に満ちた今の世界に、一条の光が差し込んで。
ピーターパンが軽やかに空を翔けて来て、「行こう」と「シロエ」に手を差し出して。
(…最後まで必死に頑張り続けて、パパやママとのハッピーエンドもいいけれど…)
ネバーランドに行ってしまうのも、悪くないかも、とピーターパンの本の表紙を撫でる。
「どうせ、一人になっちゃったしね」と。
両親の所へ帰れるとしても、その日は、まだまだ先なのだから。
(ピーターパンが迎えに来るなら、大人の世界に行く前だろうし…)
それなら、それほど待たなくてもいい。
作者がそういう風に書くなら、そんなラストでも構わない。
「シロエ」が幸せになれるなら。
ネバーランドへと旅立てるのなら、それもハッピーエンドだから…。
物語の中なら・了
※アニテラのシロエなら思い付きそうな、「ぼくの人生も、物語かも」という考え方。
原作の方だと、有り得ませんけど。そして迎えた、ハッピーエンドな最期。中二病っぽい…。
今でも迎えに来てくれるのかな、とシロエが視線を落とす本。
Eー1077の夜の個室で、ベッドの端に腰を下ろして。
遠くなってしまった故郷の星から、一つだけ持って来られた宝物。
幼い頃から大事にして来た、ピーターパンの物語。
(いい子の所には、ピーターパンが迎えに来てくれて…)
ネバーランドに行けるけれども、自分は「大人」になってしまった。
厳密に言えば、まだ大人ではないけれど。
このステーションを卒業するまでは、大人への準備段階だけれど。
(…でも、ぼくの子供時代の記憶は…)
成人検査で機械に奪い去られて、曖昧になってしまっている。
大好きだった両親の顔も、故郷の家も、すっかりおぼろになって、ぼやけて。
(そんな風になってしまっているんじゃあ…)
もう子供とは呼べないだろうし、大人の世界の仲間入りも近い。
ピーターパンは、迎えに来てはくれないだろう。
「助けてよ」という悲鳴が届けば、来てくれるかもしれないけれど。
子供時代を忘れたことが辛くて、帰りたいと願って泣き叫ぶ声が。
(……だけど、本物の子供じゃないから……)
きっと後回しになっちゃうんだ、と零れる溜息。
ネバーランドに相応しい子は、他に大勢いるだろうから。
その子供たちを迎えに行くのが、ピーターパンの役目だから。
(…この本の中に…)
入ってしまえたらいいんだけどな、と本の表紙をじっと見詰めた。
夜空を翔けるピーターパンと、子供たちの姿が描かれた表紙。
(この本の中で、生きていたなら…)
成人検査などというものは無くて、ただ幸せに子供でいられた。
ピーターパンが迎えに来るのを、毎晩、待っていられる子供。
(…ピーターパンが来てくれなくても…)
此処よりは自由な世界なんだよ、と確信はある。
本に描かれた世界の中には、機械の支配は無いのだから。
この本の中の住人だったら、幸せに生きてゆけたと思う。
ピーターパンが来てくれなくても、とても貧しい暮らしぶりでも。
今の世界とは全く違って、不衛生で、貧富の差が激しくても。
(…ずっと昔はそうだった、って…)
歴史の授業で教わるけれども、そうだった時代を不幸だとは、けして思いはしない。
子供が子供でいられる世界で、人間らしく生きられた世界。
其処へ自分も行けるのだったら、迷うことなく飛び込んでゆける。
ピーターパンの本の世界へ。
どうせ今では、両親も家も失くしてしまって、一人だから。
同じ一人で生きてゆくなら、自由な世界の方がいいから。
(…本の中でも、ぼくは少しも…)
かまわないんだ、と考える内に、頭を掠めていったこと。
ごく他愛ないように思えたけれども、たちまち心に広がった「それ」。
(……ぼくの人生……)
それも「物語」だったなら、と。
何処かの誰かが書いている本で、「セキ・レイ・シロエ」の物語。
こうして「考えている」瞬間だって、誰かがペンで綴ってゆくもの。
(…それを大勢の人間が読んで…)
今も眺めているかもしれない。
これからシロエはどうなってゆくか、どんな人生を生きてゆくのかと。
(…次のページをめくったら…)
物語の舞台はガラリと変わって、此処を卒業した後なのだろうか。
メンバーズ・エリートの一人に選ばれ、任務で宇宙を駆け回る「シロエ」。
どんどんページを読み進めたなら、最後は機械が支配する世界を…。
(破壊しちゃって、失くした記憶を取り戻して…)
意気揚々と故郷に帰る「シロエ」が、生き生きと描かれているかもしれない。
家に帰って、「ただいま!」と両親に抱き付く姿が。
子供時代と全く同じに、家族で食卓を囲むのも。
(…めでたし、めでたし、って…)
ハッピーエンドの世界だよね、と大きく頷く。
この人生が「物語」ならば、そんな具合に終わる筈だよ、と。
(…ホントに、ぼくの人生が…)
誰かが綴る物語ならば、早く最後まで書き終えて欲しい。
読んでいる人も、急いで最後のページまで。
そうすれば、ハッピーエンドだから。
苦痛でしかない今の人生、それを少しでも早く駆け抜け、結末を迎えられるよう。
(…そうだよね…)
早く終わってくれればいいな、と心から思う。
「めでたし、めでたし」で終わった後には、ただ幸せが待っているから。
大好きな両親の許に戻って、いつまでも幸せに暮らせるのだから。
(……ホントにそうなら、うんと幸せなんだけど……)
今の暮らしは見世物でもね、と考える。
読者をハラハラさせるためにと、作者が仕掛けた色々な見せ場。
それが成人検査だったり、記憶を消されて苦しむ今の日々だったり、と。
誰もが「シロエ」に同情するよう、次から次へと襲い掛かって来る不幸。
あの「キース」だって、登場人物なのだから…。
(…ぼくを不幸に陥れるために…)
作者が作った、悪役の一人。
そうだと思えば、「仕方ないや」と納得出来る。
「キース」にイライラさせられるのも、機械の申し子のような人間なのも。
主人公の「シロエ」を苦しめるために、作者が作り出したのだから。
(…あいつが嫌な奴だから…)
「シロエ」の不幸が引き立つわけで、「いい奴」では全く話にならない。
物語に出て来る悪役でライバル、だからこそ読者は手に汗を握る。
「シロエ」と「キース」の熾烈な争い、その戦いの行方は、と。
きっと「シロエ」が勝つのだけれども、そう簡単には勝てないだろう、と。
(…成人検査も、マザー・イライザも、SD体制も…)
何もかも作者が作った虚構で、物語の中に描かれた出来事。
それを読んでいる読者の世界は、SD体制などとは全く無縁で。
もしかしたら、地球は滅びていなくて、青く美しいままかもしれない。
遠い未来の世界を描いた、いわゆるSF小説で。
遥か昔から、人間はそういう物語を書き、大勢の人が読んだのだから。
そうかもしれない、と考えたら楽になった気がする。
「これは物語の中なんだ」と。
全ては本の中の世界で、「セキ・レイ・シロエ」は、その主人公。
だから苦しみ、酷い目に遭う。
そうでなければ、リアルに描き出せないから。
機械に支配される苦痛を、読者に訴え掛けるためにと、作者が紡ぎ出す様々なこと。
成人検査も、マザー・イライザも、忌まわしいSD体制だって。
(…何もかも全部、作り話で…)
ドラマティックに展開するよう、競争相手の「キース」も登場させて。
そうだというなら、我慢も出来る。
主人公なら耐えるべきだし、耐えた御褒美は必ず貰える。
ストーリーが完結した暁には、「めでたし、めでたし」な結末になって。
「シロエ」は無事に故郷へ帰れて、過去の記憶も取り戻せて。
(…それでこそだよね…)
こんな人生、作り話だからこそなんだ、と自分で自分を慰めてみる。
誰かが書いたSF小説、その中で今は苦しいだけ。
いつか、ハッピーエンドが来るまで。
今を耐え抜いて、物語の最後まで生き抜くまでは。
(…そういうことなら、仕方ないかな)
「シロエ」が不幸であればあるほど、ハッピーエンドなラストが生きる。
どんな不幸も、今の苦痛も、物語を彩るスパイスの内。
不幸のどん底に突き落とされても、それがスパイスなら構わない。
作者が読者を楽しませようと、せっせと振りかけるスパイスならば。
(……スパイスを効かせ過ぎだ、って……)
時には文句も出そうだけれども、そう言ってくれるような読者も必要。
「シロエ」に肩入れしているからこそ、そんな言葉が出るのだから。
身近に感じてくれているから、「シロエ」の不幸に我慢出来ない、熱烈な読者。
きっと、そういう人だっている。
これほど追い詰められてしまって、今も苦しくて堪らないから。
「苦しむシロエが可哀想だ」と、同情してくれる読者だって、きっと。
(…ぼくの物語が完結するまで…)
見守っていてくれる人が大勢、そう考えると生きる勇気も湧いて来る。
どれほど辛くて苦しかろうとも、ラストまでの道が長くて険しい人生でも。
「キース」が嫌いで堪らなくても、今の世界が大嫌いでも。
(……頑張らなくちゃね……)
もしかしたら、と希望の光が見えてくるよう。
この人生が本の中なら、作者の考え方次第。
SD体制を破壊するために、生き抜くしかないと「シロエ」は思っているけれど…。
(…ピーターパンの本が大好きで、ネバーランドに行きたいのも、ぼくで…)
作者は充分、承知なのだし、全てが一変するかもしれない。
この牢獄から、一転してネバーランドへと。
作者には、それが出来るから。
幼い頃から「シロエ」が焦がれた、ネバーランドへ旅立たせること。
たった一行、こう書くだけで。
「その時、奇跡が起こりました」と。
苦痛に満ちた今の世界に、一条の光が差し込んで。
ピーターパンが軽やかに空を翔けて来て、「行こう」と「シロエ」に手を差し出して。
(…最後まで必死に頑張り続けて、パパやママとのハッピーエンドもいいけれど…)
ネバーランドに行ってしまうのも、悪くないかも、とピーターパンの本の表紙を撫でる。
「どうせ、一人になっちゃったしね」と。
両親の所へ帰れるとしても、その日は、まだまだ先なのだから。
(ピーターパンが迎えに来るなら、大人の世界に行く前だろうし…)
それなら、それほど待たなくてもいい。
作者がそういう風に書くなら、そんなラストでも構わない。
「シロエ」が幸せになれるなら。
ネバーランドへと旅立てるのなら、それもハッピーエンドだから…。
物語の中なら・了
※アニテラのシロエなら思い付きそうな、「ぼくの人生も、物語かも」という考え方。
原作の方だと、有り得ませんけど。そして迎えた、ハッピーエンドな最期。中二病っぽい…。
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